寒さの中でのオルガン

 毎週木曜日は、9時30分から上田教会聖歌奉仕グループNCCの練習があります。その様子は「聖歌 練習日記」に、書いていますが、二女を幼稚園に送って行くときから、すでに、その準備が始まります。それはこの時期、特に顕著で、まず、一番最初に行うことが、聖堂のストーヴのスウィッチを入れることです。普段、二女の登園前のお祈りのときは、時間も短いので、ストーヴなしで済ませますが、聖歌の練習の時はそうはいきません。で、何よりも、教会の建物が、安普請で、断熱材が入っていないモルタルなので、この時期は、外よりも寒いくらいなのです。
 というわけで、練習の30分以上前にストーヴのスウィッチを入れても、ようやく練習開始の時に暖まるという塩梅なのです。

 で、安普請とは言え、二階のギャラリーまで入れても、200人も入ればいっぱいの、聖堂ですらこの寒さですから、ヨーロッパの大きな聖堂では、いかばかりかと思います。今でこそ、性能のよいストーヴもあろうかと思いますが、考えてみれば、100年前には、石油はもちろん、電気、ガスなども、十分に供給されていたわけではありませんから、聖堂など、暖房など入っていないのが当たり前、だったのではないかと思います。
 ですから、19世紀以前のミサや礼拝は、ストーヴも入っていない聖堂・礼拝堂で、行っていたと想像するだけで、全く頭が下がります
 
 そこで、思い出すのが、J.S.Bach です。彼は、教会の聖歌隊を指導していただけではなく、オルガンの名手として有名で、決められた礼拝での指揮や、オルガンの奏楽を行うことはもちろん、興が向くと、ふいご職人を頼んで、夜中でも、教会のオルガンを弾きに行ったそうです。春から秋にかけては、まだ、夜中でも、昼間の暖かさが残っていたでしょうが、真冬の寒さの中でのオルガンの奏楽・練習は大変なことだったでしょう。
 聖堂・礼拝堂寒いのはもちろんですが、オルガンの鍵盤やストップも冷たくなっていますから、いくら手を暖めていても、ものの5分とたたないうちに、かじかんできたことと思います。また、いくら着込んで、体全体を動かすとはいえ、今のように、電気ストーヴはもちろん、携帯の使い捨てカイロなどない時代です。すぐに体も冷えてしまったことでしょう。そんな中でのオルガンの奏楽・練習を、J.S.Bach は、寒さはもちろんのこと、何の労苦・辛さも感じずに行っていたのでしょうか?

 そんなJ.S.Bachのことを考えただけで、ストーヴをつけるのがちょっと遅かったから寒いとか、ストーヴが強くて暑過ぎるなんて文句を言うのは、贅沢なことのように思えてきます。
 でも、風邪をひいて寝込んでも困りますから、やはり、現代に生きるわたしたちは、ストーヴにきちんと頼ることにしましょうか。

 

 
 

 

 
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by omasico | 2006-01-27 06:19 | 音楽・オルガン  

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