防災の日を前に

「信濃毎日新聞」のサイトの昨日の記事で、23日に、飯山市が原発事故を想定して初の訓練をしたことが、掲載されていました。訓練の想定は、新潟県中越沖を震源とする地震で、飯山市で震度6を観測、これにって、原発事故が起きたというのですが、これを見て、またか、思いました。
防災訓練というと、ニュースでも、放送されていますが、特に、大規模災害を想定した訓練で、見られるのが、「どこどこを通行止めにして」とか、「○○に住民が集まって」というものです。しかし、実際に、災害が起きた場合は、こんなにうまく行くでしょうか。
たとえば、今回の飯山市の場合、夏場に、バスに乗って避難したわけですが、飯山といえば、豪雪地帯です。東日本大震災の翌日、飯山市のお隣、栄村付近を震源とする、やはり、大きな地震がありました。天災は、時期を選んで起こってはくれません。飯山市や栄村で、豪雪となり、道路も鉄道もマヒしているところに、このような地震が起きたときにはどうなるでしょうか。
それは、首都圏でも同じことが言えると思います。今回、多数の犠牲者を出してしまっている、広島のように、豪雨が数日続いた場合、あるいは、首都圏で大雪が降って、交通がマヒして、大渋滞が起きているときに、首都圏直下型の地震が来ない、という保証はありません。
もちろん、訓練なのだから、被害者を救出できるように、避難できるような準備をすることが目的だ、と言われればそれまでなのですが、訓練なのですから、最悪のことを想定して、準備をすることも、必要なのではないでしょうか。
首都圏直下型地震の場合、たとえば、上にも書いたように、大雪で交通がマヒして、大渋滞が起こり、さらに、転倒者が続出して、救急車も多数出動している。そのようなときに、地震が起こったら。渋滞している車の上に、ビルからの落下物が落ち、救急車の中にも、それに巻き込まれる車があるかもしれません。また、多くの救助依頼があっても、救急車自体がすでに出動中ですし、渋滞した道路や、落下物が散乱しているところでは、いくら、救急車とはいえ、普段のように、患者さんを搬送できるとはいいがたいでしょう。
鉄道も道路も、マヒしている状態で、地震が起きないという保証は、まったくないのですから、大規模災害の訓練では、こういう、最悪の事態も予想した、準備をする必要があると思います。
1933年8月11日に東京を中心にして行われた、防空演習を、信濃毎日新聞の主筆であった、桐生悠々は、もし敵の飛行機を関東の空に迎え撃つことになったら、敗北を意味するのだ、という痛烈な批判社説を書いて、社を追われましたが、その十数年後、それは、現実のものとなりました。原発の過酷事故訓練でも、最後は、電源が復旧して、めでたしめでたしで終わらせていた、というのは、目新しいところですが、大規模災害訓練も、そういうところがないとは言えないような気がします。
来週、9月1日は、防災の日に当たります。防災の日を前にして、ある、新聞記事をもとに、ちょっと、考えた次第です。

[PR]

by omasico | 2014-08-25 10:52 | 危機管理  

<< 戦時中の話(2) 巷の音楽 >>