ゲテモノ食い

 前回、おつまみに食べる、蜂の子について書いたところ、何人かの方からイナゴのコメントをいただきました。そこで、今回は、信州のゲテモノ食い、と言ったら他の方に叱られるかもしれませんが、わたしの知っているところを書きたいと思います。

 《蜂の子》
 これは、前回かなり詳しく書いたと思いますので、多くは書きませんが、今でも、醤油煮の缶詰が主流で、ひと缶1000円くらいで売っています。ようは、蜂の幼虫と蛹、場合によっては親も入っています。幼虫と蛹はやわらかく、親はこりこりとしています。

 《イナゴ》
 イナゴは、信州だけではなく全国的に食べているのではないかと思います。現在、スーパーなどで売られているものは、そのまま、佃煮や醤油煮などになっているようですが、昔は、足と羽を取ったものを煮ていました。取った手と足とは、いったん炒り、すり鉢でつぶして細かくし、味噌と混ぜて、「イナゴ味噌」にします。味噌は、好みに応じて、砂糖や味醂で甘味を加えたりします。

 《絹の花》
 と、書くと優雅な名称ですが、実は、蚕の蛹佃煮です。上田市は、諏訪や岡谷などと並んで、養蚕が盛んでした。繭を取って残った蚕の蛹は、以前は、塩田や佐久で飼われている鯉の餌にも使われていましたが、鯉が蛹臭くなることから、新たな活用法としても、この蚕の蛹佃煮にされるようになりました。やや、しっとりとした食感ですが、現在は、それほど臭みはありません。

 《ざざ虫》
 ざざ虫とは、トビゲラやカワゲラの幼虫のことで、川の瀬=「ざざ」で獲れるのでこの名がつきました。ざざ虫を獲るのは主に天竜川で、ざざ虫が食べごろの大きさになるのは、冬、川の水が冷たくなる頃です。防寒防水のゴム服があるとはいえ、冬の水の冷たさに耐えるのは、大変なもので、現在は、後継者不足が深刻です。いずれざざ虫は、幻のゲテモノになってしまうかもしれません。

 《カラス田楽》
 このカラスは、何かの別名ではなく、まさに正真正銘、「カーカー」と鳴くカラスです。戦後、上田近辺では、このカラス田楽が食べられていました。羽をむしったカラスを骨ごとミンチにし、ハンバーグの形にして五平餅のような木の棒に刺し、、いったん軽く焼きます。さらに、五平餅のように、味噌(好みに応じて、砂糖や味醂を加えたり、唐辛子を入れたり)をつけて、再び焼きます。現在では、まったく知られていませんが、戦後の上田地方の食文化として、このからす田楽を復活させて、全国的に宣伝すれば、かなりの反響があると思います。ま、こんなことを考えるのはわたくしくらいでしょうか。

 現在、カラス田楽以外は、缶詰で食べることができ、特に、伊那・南箕輪村の「かねまん」が、発送もしています。

 ところで、究極のゲテモノは?と聞かれたら皆さんは、何を挙げますか?
 わたくしは、昔、「野生の王国」「野生の驚異」でみた、
 
アフリカのサソリの生食い

 
インドかどこかのやはりありの生食い

 の二つです。
 この二つは、いまだもって、チャレンジする勇気には、かけています。



 
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by omasico | 2005-10-02 20:10 | グルメ・御酒  

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